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COLUMN

ゼロから始めるYouTubeチャンネル運営指南

取締役副社長

箱﨑蓮

兵庫県芦屋市生まれ。2020 年 6 月 STAGEON 創業期に立ち上げメンバーとして参画。YouTube コンテンツ撮影補助や現場 AD として業務をスタートし、動画の企画や編集に携わる。YouTube 黎明期から自身でチャンネル運営をしていた経験と動画コンテンツへの深い愛と知見を武器に、運営代行を手がけたチャンネルでは 2 ヶ月半で 1000 万回再生を超える動画を制作し、YouTube の急上昇1位を記録。 STAGEON 内のプロデューサーで No.1 になる。2023 年 7 月より STAGEONの取締役副社長に就任、チャンネル運営事業部のトップとして YouTube 運営のプロを育成するスクール「KURIKOU」では、後進の指導にも当たる。運営に携わるチャンネルのコンテンツ内では「コロ助」として動画にも出演している。

聞き手

ライターY

北海道札幌市生まれ。フリーランスのライターとして活動後、2020年、企業の発信支援を主事業とする編集プロダクション宿木屋を創業。採用・ブランディングに資する記事や事例記事の制作・編集、コーポレートサイトの文言策定など、幅広い領域で企業活動に関わる「言語化」の支援を行う。

経験ゼロからYouTube運営に挑戦する。そんな企業はまず何をすればいいのか。チャンネル開設に関わる不安もすべてSTAGEONへぶつけてみたい。インタビューを通じて箱﨑氏の初回ヒアリングを追体験しよう。

YouTubeチャンネルのコンセプトってどう決めるの？: 【目的に対してゴールを明確にすることの大切さ】
今回は読者がゼロからYouTube運営を始めるときをイメージしやすいよう、インタビュアーがSTAGEONのクライアントという想定で取材を実施した。クライアントの立場で知っておきたい事前準備のあれこれや運営のポイントについて、箱﨑氏の解説を聞いていく。

ライターY: 法人としてYouTubeチャンネルを開設したいのですが、まず何から考えればいいでしょうか。

箱﨑: それではざっくりで構わないので、見据えるゴールを教えてください。お客様を増やしたい、メンバーを採用したい、有名になりたいなど、何かありますか？

ライターY: これまで取引先の紹介を通じて新規案件を獲得してきました。特にスタートアップとの相性がいいです。そのため、ＹｏｕＴｕｂｅを通じてより多くのスタートアップの方々に、当社のサービスについて知っていただきたいです。

箱﨑: なるほど。では、御社の強みについて一緒に解像度を高めていきましょう。取引先からの紹介による案件獲得が多いとのことですが、どのように紹介されることが多いですか？

ライターY: 「抽象度の高い情報であっても、それを目的に応じて言語化できる」ところを評価いただくことが多いです。

箱﨑: 御社に任せておけば、わかりづらいサービスの説明や企業理念などをすべて言語化できる、とも言い換えられそうですね。ちなみに、言語化のプロセスではどのような考え方をしていますか？

ライターY: ゴールから逆算します。「こういう記事にしたいのであれば、こういう情報が必要だな」と頭の中で設計しながら、インタビューを実施しています。

箱﨑: まさに私たちもおなじ考え方で、ＹｏｕＴｕｂｅのチャンネルコンセプトを設計するんですよ。お客様の本質的な強みをヒアリングし、網羅的に強みを言い表せるキーワード候補を集めながら、そのキーワードが市場でどれくらい需要があるのかを探りつつ、最終的にひとつのコンセプトへと落としこんでいきます。仮に御社の強みを「言語化」とした場合、そこからスタートアップに刺さる切り口を色々と考えることができます。「スタートアップに訴求したい」というゴールと、「言語化」というキーワードを掛け合わせ、何が最もターゲットに刺さるかを考えていきます。

ライターY: チャンネルのコンセプトは、自社の強みがベースになるんですね。

箱﨑: YouTubeに挑戦しようとする企業は、すでに売上が一定以上あるケースが多いです。誰かに選ばれる商品やサービスであるということは、そこを紐解いていけば強みが見えてくるはずです。競合他社との差別化ポイントを引き出し、的確に伝えられるようコンセプトを設計すると、自社の商品やサービスを求める層に響く動画を作ることができます。

予算・時間はどれくらいかかる？

ライターY: 次に気になるのは、プランです。ＳＴＡＧＥＯＮにはどのようなプランがありますか？

箱﨑: ＳＴＡＧＥＯＮでは、コンセプト設計のほか、撮影代行や編集などすべてのプロセスに携わるプランをはじめ、予算やニーズに応じた多数のプランを用意しています。支援させていただく内容が多くなればなるほど、ご予算も準備いただく必要がありますが、より効果的な運営を実施するために、手厚いサポート体制を整えています。

ライターY: おすすめのプランはありますか？

箱﨑: ＹｏｕＴｕｂｅチャンネルでしっかり成果を出したいのであれば、やはりフルプランがおすすめです。特に重要なのは投稿頻度ですね。私たちが毎日投稿を推奨するのは、視聴者が動画視聴を習慣化できる可能性が高いからです。テレビ番組でたとえると、「あの時間帯はあの番組があるから」と、テレビをつけることが習慣化することがありますよね。加えて、ＹｏｕＴｕｂｅチャンネルの運営ではＰＤＣＡを回すことがとても大切です。アップロードした動画が誰に対して表示されて、どういう反応をもらえたのかというデータが集まれば集まるほど、企画の精度が上がるだけでなく、ターゲットから動画を見てもらいやすくなっていきます。また、精度高く分析をするためのデータを多く集めるという観点でも、投稿頻度は高いほうが有利です。

ライターY: 毎日投稿する場合、どれくらいの時間が必要ですか？

箱﨑: 演者が撮影にかけるリソースは内容にもよりますが、情報提供型の動画であれば、およそ１本の動画につき１時間程度の撮影時間を見込んでください。毎日投稿をするのであれば、毎週７時間程度の撮影時間があれば大丈夫です。週１～２回に分けて時間を確保されている方が多いですね。

ライターY: 慣れていない演者の場合、撮影に手間取ることはありませんか？

箱﨑: 撮影回数をこなしていけば慣れるので過度な心配は必要ありませんが、ＳＴＡＧＥＯＮでは演者力を鍛えるトレーニングプログラムもご用意しています。撮影未経験で演者としての感情表現や話術に自信のない方は、ＳＴＡＧＥＯＮが提供するトレーニングを撮影前に活用していただきたいです。

POINT

自社の強みとゴールを掛け合わせて唯一無二のコンセプトを導こう
マーケティング効果を最大化させるのは毎日投稿データを活用して成長を加速させよう
自分をさらけ出し、大義名分を明確にして企業のファンを増やそう

機材の準備は必要？動画ストックは？

ライターY: それなら安心して撮影に挑めますね。他に機材などの準備は必要でしょうか？

箱﨑: ＹｏｕＴｕｂｅの撮影では、高級な機材を準備する必要はなく、スマートフォン１台あれば大丈夫です。機材にこだわってたくさん準備しても、セッティングが負担になり、面倒になって撮影を継続できなくなってしまっては本末転倒です。気楽に継続して撮影に取り組んでいただきたいという想いから、ＳＴＡＧＥＯＮではスマートフォンでの撮影を推奨しています。画質にこだわる必要のある美容系などのジャンルでない限り、照明も必要ありません。あくまで重要なのは、動画で伝える情報です。機材よりも、チャンネルの世界観を伝えるための衣装や背景、小道具の準備のほうが効果を発揮します。たとえば、法律に関係するチャンネルであれば六法全書を置いたりすると、視聴者も一見して動画の内容をイメージしやすいですよね。扱うテーマが「言語化」であれば、本棚の前で撮影すると良いかもしれません。

ライターY: 準備段階、つまりチャンネル開設前には、どの程度動画をストックするのか教えてください。

箱﨑: 基本的に30本程度動画を撮りためてからチャンネル運営をスタートします。緊急の対応や体調不良などの理由で動画が撮影できないこともあるので、アクシデントがあった時でも更新を停滞させない準備が必要です。常に余裕がある状態にできるよう、ＳＴＡＧＥＯＮではサポートを行っています。動画のストックがあれば、心理的余裕も出てきますし、ＰＤＣＡを良いサイクルへと導くことができます。

ライターY: 動画を作っていくうえで、演者は何を意識すればいいのでしょうか？

箱﨑: 視聴者の皆さんにファンになっていただけるように意識することが、最も大切なポイントです。ファンと言うとアイドルのようなイメージが先行するかもしれませんが、企業にとっては継続的に取引をしている取引先もファンと捉えることができます。そしてファンになっていただくためには、事業に関わる話だけでなく、演者である経営者が自身のことをさらけ出すことも大切です。たとえば、出身地や家族構成、趣味、ルーツなどの話をすると、視聴者から共感してもらえる機会が増えると思います。

チャンネル運営で一番大切なポイント、ファン化とは?

ライターY: とはいえ、企業の顔として発信するとなると、どこまで自分をさらけ出していいのか悩んでしまいそうです。

箱﨑: 自身をよく見せようと思って下手に作りこんでも、視聴者は嘘を見抜きますし、結果的に演者との距離ができてしまい、ファンを増やすことが難しくなってしまいます。ＹｏｕＴｕｂｅチャンネルを運営する軸である大義名分を明確にし、それをぶらさないことを徹底してもらえれば問題ありません。この大義名分について深ぼってみましょう。御社は「言語化」をテーマとして、スタートアップに情報発信をする想定ですが、そもそもなぜ「言語化」に関わる事業に取り組んでいらっしゃるのでしょうか？

ライターY: 適切な言葉がわからず、伝えたいことをうまく伝えられない。そんな不幸をすこしでも世界から減らしたいと思ったことが、文章や言葉に向き合う仕事を選んだ原点かもしれません。

箱﨑: であれば、「文章や言葉を適切につかうことで、コミュニケーションの齟齬を減らしたい」という大義名分さえぶれていなければ、ほかはどんどんご自身をさらけ出してしまって大丈夫ですよ。
もしも出していいか悩む一面があったとしても、この大義名分を強調するための要素として出していけば、それは視聴者の納得感につながります。それに、演者のなかなか見られない一面を見られることは、視聴者にとって嬉しいことですよ。そしてＹｏｕＴｕｂｅは、未来の顧客を育むことができるという特徴もあります。動画には経営者自身の性格、考え方、事業軸、商品やサービスの提供方法など、あらゆるものがにじみ出るものです。それを好きだと思う視聴者は、もう企業のファンになっているといえますよね。だからこそ成約率や継続率を自然と高めることができるんです。

ライターY: 自身をさらけ出してファン化を促すことが、結果的にビジネスを成長させることにつながるんですね。

箱﨑: 自身をさらけ出すこと、そして大義名分を明確にすることの重要性は、これからＹｏｕＴｕｂｅチャンネル運営に挑むすべての方にお伝えしたいポイントです。ＳＴＡＧＥＯＮはマーケティングのプロとして、リサーチ、コンセプト設計、企画、撮影、編集といった業務の推進とマーケティングコンサルティングを提供し、企業が持つ魅力を最大限に引き出し、ビジネスを成長させることを強みとしています。商品やサービス、経営者自身の魅力はあるけれど、それをうまく外に出せていないという課題感がある企業様は、ぜひＹｏｕＴｕｂｅマーケティングに挑戦してみてください。

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