STAGEON 式 “ 一流 ” のマーケティング思考術「型化」

正解にたどり着く確率とスピードを飛躍的に上げられる「型化」の極意
「型化」とは

型化とは、成功の再現性を高めるための方法です。
まずゴールを定め、成功事例を観察して、うまくいった条件を取り出して整理する。
その条件を次のアクションに生かすことで、同じ成果にたどり着く確率とスピードを上げることができます。
過去の取り組みで、うまくいった理由とうまくいかなかった理由を洗い出し、条件としてまとめておく。それを何度も試しながら確かめていくことで、実際に役立つ型になっていきます。

マーケティングにおいてなぜ『型化』が大切か

マーケティングにおいて型化が大切な理由は２つあります。

１つは、正解にたどり着く確率を高められることです。
マーケティングには明確な答えがありませんが、型化によって「成果が出る型」を見つけられれば、最適解にたどり着く確率を着実に上げられます。
手当たり次第に０から試していては時間も労力もかかり、失敗のリスクも高い。
しかし、成功事例に共通する型を見つけて整理しておけば、行動の精度を高めながら確実に前へ進めます。

もう１つは、、時間短縮による効率化です。
成功するために必要な条件を型として整理しておけば、やるべきことをすぐに判断することができます。
「まず何をすればいいんだっけ？」と立ち止まる人と、「これをやればいい」と行動に移せる人とでは、スピードがまったく違います。

型化は、ゴールまでの道筋を示してくれる地図のようなものです。
目的地を知らずに歩き出す人よりも、地図を持って歩く人のほうが早く、確実にたどり着けます。
型を持つことで、判断に迷う時間が減り、行動の精度が上がります。

「型化」を活かしたＹｏｕＴｕｂｅマーケティング事例

不動産系や士業系のYouTubeチャンネルでは、
視聴者の疑問や不安を可視化する型や、「これ１本ですべてわかる」と打ち出す完全版の型など、さまざまな動画の型が活用されています。

この完全版は、もともと別の業界のYouTubeチャンネルで伸びていた”型”でした。
「不動産投資というジャンルで、演者の実績や強みを盛り込みながら再現すれば、差別化ができるのではないか」と考え、実際に取り入れたところ、当時、これまでにない視聴者からの反響を得ることができ、チャンネルの成長に貢献しました。

完全版の型を使った長尺で特別感のある動画は、チャンネル開設の初期に投稿しておくのが効果的です。
一度で最後まで視聴されることは少なくても、ほかの動画を公開した際にこの完全版へ誘導することで、視聴維持率を高める運営ができます。

すべての演者に適した型ではありませんが、不動産系や士業系のチャンネルでは、「このチャンネルだけでこの分野を学べる」というコンセプトと相性が良く、チャンネル全体の信頼感づくりにもつながります。

もう一つの事例が、救済企画と呼ばれる型です。
ビジネスに悩む人を支援したり、やりたいことが見つからない人の課題を解決したりするドキュメンタリー企画で、感情に訴える構成が特徴です。

ある業界では、有名な社長が従業員に情熱的な指導をする動画が注目を集めていました。
その構成をヒントに、「この型を別ジャンルのビジネスに応用したらどうか」と試してみたところ、高い成果を上げることができました。

ただし、この救済企画の型が効果を発揮するのは、演者が強い熱量をもって語れる場合に限られます。
熱を感じられるシーンがなければ、訴求力のあるタイトルやサムネイルを作ることも難しく、視聴者の感情を動かすことも出来ません。

STAGEONでは、ジャンルを超えて成功している事例から型を見いだすこと、
そしてクライアント（演者）の強みや特性を踏まえて最適な型を設計すること。
その両面からチャンネル運営を支援しています。

『型化』はゴールに辿り着くための道筋を示してくれるようなもの

型化を機能させるための注意点

型化は、ゴールまでの道筋を明確にするための有効な手法ですが、初めて取り組むときは注意が必要で、つまずきやすいポイントもあります。
中でも多いのが、抽象化が浅いまま進めてしまうケースです。

成果を上げている動画には、視聴者ニーズを満たしており、競争優位性が確立しているという共通点があります。
私自身もコンセプトを設計するときはその２つを意識していますが、過去に「自分では深掘りしたつもりが、言語化が不十分だった」という経験がありました。
その結果、チームメンバーが意図を正しく理解できず、視聴者ニーズに合わない構成になってしまったのです。

型化では、演者の強みや競争優位性を“何となく抽象化”するだけでは足りません。
細かく言語化し、チームで共有して初めて機能します。

また、チーム内で認識をそろえるには、ゴールの定義も明確にする必要があります。
特に複数のゴールがある場合、型だけを決めても、目指す方向が揃わなければ成果は出ません。
「これも重要」「あれも大事」と詰め込みすぎると、行動が遅れ、型化のメリットである効率化が失われます。
ゴールを絞り、優先順位をつけることが、型を生かすための鍵です。

もうひとつ注意したいのは、成功した型に依存しすぎることです。一度うまくいった型を繰り返し使ううちに、思考が止まってしまうことがあります。
常に「この型が今の環境でも最適か？」と問い直し、磨き続ける姿勢が欠かせません。

「型化」トレーニング方法

型化する力を身につけるには、まずゴールのイメージを明確にすることが大切です。
ここでは、動画を使ってゴールを具体化するトレーニング方法を紹介します。

まず、動画のゴールを決めたら、参考として選んだ動画を３本ほど並べてみましょう。
「この動画の良さは何か」「このクオリティに達するための条件は何か」を考え、共通する要素を抜き出してみましょう。
抜き出した要素を、ゴール達成のための項目ごとに整理していきます。

新しい型を作るときは、まずゴールを決めたうえで、そこに必要な要素を整理します。
具体的には、

• 演者のどんな実績や強みを前面に出すのか
• どんな視聴者ニーズを満たすのか
• 競合チャンネルではどのような型が使われているのか

といった観点を洗い出します。
これらの要素を明確にすることで、型の方向性が定まり、再現性のある構成が作りやすくなります。

ゴールに向かって必要なステップを概念として組み立てていくこと。
新しいアイデアは、既存のアイデアの要素を掛け合わせることで生まれます。
このトレーニングを繰り返すことで、抽象化の思考力が鍛えられ、アイデアを引き出す力も磨かれていきます。