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株式会社Challenger
鳥海翔の騙されない金融学
プロの力で進化したチャンネルが成果を生み出す ビジネスモデルが一変して見えた景色とは
- ■ 支援期間:
- 2024.2〜現在
ファイナンシャルプランナー

OUTLINE
概要
知識の価値がマネタイズされることでビジネスが加速した。
YouTube チャンネルを基盤とした事業成功の裏側に迫る。
鳥海翔|プロフィール
ファイナンシャルプランナー、証券外務員、生命保険、損害保険募集人、投資家。
2つの会社を経営。金融・家計改善プログラム「Private Bank College」を運営するほか、企業での金融教育の講師を務める。エージェント・オブ・ザイヤ—2017、ベストエージェントアワード2017、トッププランナーコンペティション2017、2018、2019といった様々なタイトルを受賞。また、2020年には生命保険募集人の1%しか取得できないと言われるMDRT会員のタイトルを獲得。
2年間成果を出さなかったチャンネルが1本のバズ動画から大きく動き出した
Q1
YouTubeを始めたきっかけを教えてください
- 鳥海
- 緊急事態宣言が出た2020年オンラインの時代がこれから来る、競合との差別化を図るために何か始めようと考えたことがYouTubeチャンネルを開設したきっかけです。
私はもともと保険の販売業をしていたのですが、保険営業はアポを取るところで課題が生じやすいので動画を投稿することがドアノックツールの役割を果たすのではないか、と考えていました。

Q2
狙いどおりの効果は見られましたか?
- 鳥海
- 2年間、動画を投稿し続けたのですが、視聴回数がなかなか伸びませんでした。身近な人からは 「良かったよ」と感想をもらえるのですが、多くの人に届く、いわゆるバズ動画を作ることはできませんでした。その状況をなんとか脱したくてコンサルテイングを受けたところ、企画、話し方、編集、サムネイルなど、ほぼすべての要素にダメ出しを受けたんです。指摘を真摯に受け止めて一つずつ改善していったのですが、すぐには視聴回数を伸ばすことはできず、効果は見られませんでした。それでモチベーションが下がってしまって、投稿頻度も減っていきました。そんな時、2022年月に投稿した動画が、突然一気に伸びたんです。
Q3
それはどんな動画だったのでしょうか?
- 鳥海
- ちょうど新NISAが注目されているタイミングで、解説動画を出しました。それまでチャンネル名やヘッダー、サムネイルなどを改善していた地道な積み重ねと、トレンドに合わせた動画を出したことの掛け合わせで、ようやく結果が出たのだと思います。しかしこの動画だけで終わっては、一発屋になってしまいます。そこで、すぐに新NISAをテーマにもうひとつ動画を投稿すると、狙い通り、その動画の視聴回数も伸びました。
この成功体験を機に、YouTubeへの意欲が再び燃え始めました。
「忙しいから動画が投稿できない」なんて言ってる場合ではないな、と。
Q4
そこからなぜSTAGEONと連携することを決めたのでしょうか?
- 鳥海
- そのあとしばらく動画を出し続けたのですが、また鳴かず飛ばずの状態が続いて、もっとチャンネルを伸ばすためには何をしたらいいのか悩みました。コンサルタントから 「投稿頻度が足りない、少なくとも週5回は投稿したほうがいい」という新たなアドバイスをいただいたのですが、それはリソース的に難しくて。 STAGEONに支援をお願いすることにしたのは、 YouTubeの投稿頻度を上げるためだったんです。でも当時は、「投稿頻度を上げたからといってそこまで成果が出るのかな」と、内心半信半疑でした。
自分では思いつかなかった企画が再生回数を伸ばす 手厚いチーム体制の支援が成果に結びつく
Q5
企画のすり合わせは、どのように行われているのでしょうか?
- STAGEON 勝山
- 鳥海さんが話しやすい、感情を入れやすい内容にすることはもちろん重要です。一方で、視聴者のニーズや市場のトレンドをしっかりと取り入れなければ、動画を見てもらうことはできません。鳥海さんの意見と、私たちがリサーチしている市場の動きを重ねあわせて、企画に落とし込んでいきました。
- 鳥海
- 正直、提案された内容の中では納得していないものもあるんですよ。投稿頻度を維持するために会心の一撃とは言えない動画も世に出すことになるので、撮影後「これはいまいちだな」と首をひねることも。でも、そんな動画がなぜかバズったりするんですよね(笑)。
Q6
YouTube運営を本格化して、ビジネスにはどのような変化がありましたか
- 鳥海
- もともとは保険営業が主事業だったのですが、YouTubeを通じてコンサルテイングという新たな事業領域を開拓することができました。従来取り組んでいたビジネスでは、保険会社の商品を売る立場ですから、価格決定権や契約締結権がありません。事業を成長させるためには、顧客獲得に注力するほかありませんでした。保険業界では、顧客獲得の窓口を広げるために 「相談無料」という看板を褐げるのが一般的です。このビジネスモデルだと私たちが持つ保険に関する専門的な知識そのものは商品にならず、保険商品を売らなければ売上が立ちません。YouTubeは、こうしたビジネスモデルそのものを変えるきっかけをくれました。専門的な知識に価値を見いだす視聴者に向けてコンサルテイングサービスを提供し始めてから、顧客に選ばれることは前提として、より優良な顧客と取引できるビジネスに転換することができました。現在、私の会社の売上の半分以上をコンサルテイング事業が占めています。保険業界にひしめく他社を競合と捉えていましたが、むしろ、専門性を武器にYouTubeで活躍してビジネスを成長させている、脱 ·税理士スガワラくん(菅原由一氏)のほうがライバルかもしれません(笑)。私は勝手に「同じ戦場で戦う同士」のような存在だと思っています。
Q7
STAGEONの支援の中で、特に嬉しかつたことは?
- 鳥海
- ひとつの動画に対して、タイトルやサムネを少なくとも3パターンは作ってくれることです。どのパターンもイメージに合わないと伝えると、すぐさま別の提案を出してくれることにも感謝しています。動画を伸ばすためには 「どんな見せ方をするか」が重要ですから、そこにチーム体制でスピーデイかつ幅広いアイデアで挑んでくれることは、チャンネルの成長に大きく影響しています。
- STAGEON 勝山
- STAGEONでは担当するYouTubeチャンネルのターゲット層の視聴者にどんな方向性の切り口が響くか、仮説と検証を繰り返します。例えば、中高年の方々に老後の資金繰りについて解説する動画を届けるとしたら、「〇〇をすれば安心」というポジテイブな訴求と、「〇〇をしないとやばい」という危険を感じさせるネガテイブな訴求、どちらも考えられますね。ちなみに鳥海さんの動画では、ポジティブな訴求を選択したことで再生回数を伸ばすことができました。戦略的に何パターンも見せ方を作り、動画の伸びを検証することで、確度を高められます。
- 鳥海
- あと、YouTubeライブのコメントをリアルタイムで監視・管理してくれている支援はすごいな、と思いました。私はライブ中、コメントを追つて話すことで精いつぱいで気付かなかつたのですが、あとから妻に聞いたところ、ライブの流れをさえぎつてしまうようなコメントに、STAGEONのメンバーが対応してくれていたらしくて。私自身はそういったコメントが流れていることに気づかず、 後まで快適に話すことができました。
- STAGEON 勝山
- YouTubeライブのコメント管理をするときは、チーム全員で張り付いています。ライブの流れをさえぎってしまうコメントがひとつでもあると、それに便乗するコメントが増えてしまうこともあるんです。ただし、鳥海さんのライブでは、そういったコメントは多くありませんでした。
- 鳥海
- こういうサポートをしていただけると、やはり一人ではできないことをしてくれている、と実感しますね。複数人のチームで取り組んでくれることが、支えになっています。
Q8
YouTube運営を通じてビジネスに大きな変革をもたらせた要因は何だと思いますか?
- 鳥海
- 動画を多くの人に届けるのはもちろん大切ですが、再生回数がいくら伸びても、その視聴者を顧客にしていくための戦略がなければ、ビジネスに成果がもたらされることはありません。例えば、動画の視聴者を LINEに誘導し、LINEでサービスの細かな解説をして、 最終的にマネタイズまで落とし込む、という手法は割とよく見るものですね。マネタイズに至るまでのプロセスが細かく設計できていればいるほど、マネタイズの精度も高まっていくのですが、一人ですべてをやるのは難しいものです。今まで自分でやってきたからこそ言えることですが、どうしても雑になってしまいます。すべてを自分でやろうとせず、外部のプロフェッショナルの力を借りる。これが、ビジネスに大きな変革をもたらす要因となりました。
Q9
なぜ外部の力を借りる決断ができたのか教えてください。
- 鳥海
- コストパフオーマンスで比較すると、外部に任せたほうが圧倒的に効果的だからです。もしも社内で、ほぼ毎日動画を更新するための企画、撮影、編集、そしてその後のマーケテイング施策までやろうとしたら、少なくとも二人はそのための人材を雇用しないと難しいでしょう。仮に一人あたり30万円で雇ったとしても、社会保険料なども考えるとそれなりの負担になります。しかも、その二人にかかるコストは給料だけではありません。採用や人材育成にも一定のリソースを割かれますし、なんとか育成できたとしても離職するリスクがあります。諸々含めて比較すると、プロに委託したほうが結果的にコストパフォーマンスを上げることができます。STAGEONのサービスは決して安くはありませんが、毎週のミーテイング、スピーデイな対応、企画の幅広いアイデアなどには非常に満足しています。このクオリティを社内では実現できないと確信しているからこそ、マーケテイング支援を依頼しているわけです。
集客を軸にどんな事業でも挑戦できる自分が何もやらなくても価値提供できる会社を目指して
Q10
今後の展望についてお聞かせください。
- 鳥海
- YouTubeを通じて学んだのは、集客さえできれば、どんなことでも挑戦できるということです。たとえ自分が作り出した商品や商材でなくても、集客力という武器さえあれば、 かのビジネスを集客で支援することで対価を得るというビジネスも成り立ちます。つまり、私が何をするかにこだわる必要はなく、集客力を軸として、私自身は何にでもなれる。こうした気付きをもとに、今後もビジネスを拡張させていきたいです。そのため、私は 「何をしたい」よりも 「こう在りたい」という目指す姿のほうを意識していて、堀江貴文氏や中田敦彦氏をベンチマークにしています。
- STAGEON 勝山
- 私たちとしても、鳥海さんのビジネスに貢献できるYouTubeチャンネルを育てていきたいと考えています。とはいえ、顧客となるターゲット層にメッセージを訴求していく動画と、鳥海さんが話してくださったような著名人として名を馳せていくための動画は、異なる戦略が必要です。それぞれのゴールを同時進行で達成していけるチャンネルを実現するために、これからもさまざまな企画を打ち出していきたいです。
Q11
何にでもなれるというところで、新たなビジネスを作ることも考えていますか?
- 鳥海
- 考えているのは、サブスクリプション形式で商品やサービスを提供する新規事業です。これまで動画で話してきたことはナレツジとして蓄積されており、別の形で展開することもできます。例えば、月額を支払う視聴者を対象に、動画の内容を読み物としてまとめた書籍を毎月送るという取り組みを始めるチャンネル運営者もいるそうです。私もそういった形で、投資に関する名言 ・格言を集めたカレンダーや、集中力を高めるサプリメントなど、視聴者の二ーズに合わせた商品を展開するサブスクリプションサービスの事業を新たに 始めたいと考えています。それらの構想の中心にあり、顧客獲得のコアとなるのがYouTubeチャンネルです。私はずっと 「自分が何をすべきか」を考えてきました。しかし、今は「どうすれば自分が何もせずに、顧客に価値を提供できるか」と考えています。中小零細企業の経営者を見ていると、自分が手を動かしてしまうことが事業成長を阻んでいるケースが多いように感じます。自分の限界が会社の売上の限界になってしまうので、この構造から抜け出さなくては、事業は発展していきません。私は、YouTubeチャンネルを通じて新たな事業価値を生み出すことができて、初めてこの気付きを得ることができました。事業を発展させたいからこそ、経営者は自分自身がやっていることを手離していくことが大切だと思います。
